プジョーは1日、新型『5008』の概要を明らかにした。『3008』よりもひと回り大きい2/3列シートのMPVで、欧州ではルノー『セニック』やオペル『ザフィーラ』と競合する。

新型5008は3008と同様に、最新プジョーデザインを導入。シャープな形状のヘッドランプにクロームグリル、ボディサイドにまで回り込んだユニークなテールランプなど、M1セグメントで高い存在感を発揮する個性的なルックスが与えられた。

エアロダイナミクスを徹底追求したのも特徴。空気抵抗係数を示すCd値は0.29とクラストップレベルだ。また、ガラスエリアの大きさも特徴で、オプションの大型パノラミックガラスルーフを含めると、総ガラス面積は5.77平方mとなり、乗員に高い開放感をもたらしている。ボディサイズは全長4529×全幅 1837×全高1639mm、ホイールベース2728mmだ。

室内は、2列または3列シートを用意。2列目は独立した3名がけで、2段階のチルト機能と130mmの前後スライド機能が付く。3列目は大人が座れるスペースを確保。乗降時には2列目シートの座面を折り畳み、前方へスライドさせることで、アクセス性を高めている。乗員のひじ回りスペースは1列目が1476mm、2列目が1520mm、3列目が1341mmと十分だ。

荷室容量は758-823リットル(VDA計測法)。1列目以外のシートを折り畳めば、容量は2506リットルへ拡大する。収納スペースは、センターコンソールの10.5リットル分を含め、荷室フロア下など豊富に用意。USBポートも設けられている。

インパネは、上品かつ機能的にまとめられた。オプションのマルチメディアシステムは、後席用のエンターテインメントシステム。2つの7インチヘッドレストモニターでは、左右独立したコンテンツが楽しめるほか、Bluetooth対応のヘッドセットも装備する。

エンジンはガソリン2、ディーゼル4の合計6ユニット。ガソリンは1.6リットル直4「VTi」(120ps)と同ターボ(156ps)。欧州複合モード燃費は、それぞれ13.7km/リットル、14.1km/リットル。CO2排出量は、それぞれ169g/km、167g/kmとなる。

ディーゼルは1.6リットル直4ターボ「HDi」(110ps)が、欧州複合モード燃費18.5km/リットル、19.2km/リットルの2仕様。CO2排出量は、それぞれ143g/km、135g/kmだ。2.0リットル直4ターボ「HDi」は、最大出力が150psと163psの2仕様あり、欧州複合モード燃費は、それぞれ17.2km/リットル、14.7km/リットル。CO2排出量は、それぞれ151g/km、178g/kmである。

サスペンションは前マクファーソンストラット、後ろトーションビーム。サルーンに匹敵する快適性を重視してチューニングされた。タイヤは16/17インチが低転がり抵抗タイプで、スポーツグレードは18インチ+フロント302mmの大径ブレーキを装備する。

安全面では、6エアバッグ、ヘッド&カーテンエアバッグ、ESP、ヒルアシスト、滑りやすい路面での安定性を高める「スノーモーション」などを用意。フロントガラスのヘッドアップディスプレイには、速度やクルーズコントロールなどの情報を表示する。レーダーを使用して車間を検知する「ディスタンスアラート」も設定された。

新型5008は、9月のフランクフルトモーターショーで正式発表。欧州では今秋から販売がスタートする。セニック、ザフィーラ、そしてトヨタ『ヴァーソ』などにとっては、強力なライバルの出現だ。


 

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