英国ACカーズは13日、新型『AC MkVI』(マークシックス)の概要を明らかにした。6.2リットルV8(647ps)を1025kgの軽量ボディに載せ、0-100km/hを3.3秒で駆け抜ける。

ACカーズは1901年、英国に設立された老舗スポーツカーメーカー。数々のライトウェイトスポーツカーを世に送り出してきた。ACの名前を広めたのが、1960年代に一世を風靡した『シェルビーACコブラ』である。

レーシングチーム、シェルビーアメリカン代表のキャロル・シェルビー氏が、ACカーズの高い技術力に着目。さらにフォードがACカーズに『マスタング』用のV8エンジンを供給する話がまとまり、あの有名なACコブラが誕生した。

とくに1966年に登場した『シェルビーACコブラ427』は、フォード製7.0リットルV8(390ps、65.8kgm)を搭載。0-400m加速12.2秒、最高速280km/hを誇り、今なおアメリカンマッスルスポーツの象徴的存在であり続ける。

そのACコブラの血統を受け継ぐAC MkVIは、スペースフレームシャシーにハンドメイドのアルミ複合ボディを載せる方式を採用。ACカーズが得意とするハンドメイドならではの美しくグラマラスなボディは健在だ。軽量脱着式ハードトップはガルウイングのように開閉。車重はわずか1025kgに仕上げられた。

エンジンは、GMのシボレー『コルベット』用の6.2リットルV8。最大出力は「GT」グレードが437ps、スーパーチャージャー付きの「GTS」グレードが647psだ。GTSは、0-100km/h加速3.3秒という驚異的なパフォーマンスを発揮する。

サスペンションはレーシングカーから流用。4ポットのブレーキはポルシェ製をベースにしており、ローター径はフロント332mm、リア298mmとなる。

AC MkVIは、16日にイタリア・モナコで開幕するトップマーカスカーショーで正式発表。生産はドイツのガルウイング社に委託され、欧州全域での販売を計画している。シェルビーACコブラの再来を思わせるマッスルスポーツの誕生だ。


 

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