英国政府は16日、EVやプラグインハイブリッド車の購入者に対する補助金制度の内容を発表した。2011年から、購入時には1台につき2000-5000ポンド(約30-74万円)の補助金が支給される。

英国政府は排出ガス中のCO2削減に向けて、さまざまな取り組みを行っている。今回の補助金制度はその一環。低公害車の普及が、英国経済の活性化に大きな役割を果たすと見ているためだ。

この補助金は、英国政府がグリーンモータリング推進を目的に計上した総額2億5000万ポンド(約370億円)の予算から支出。2011年から、EVやプラグインハイブリッド車の購入者は、1台につき2000-5000ポンド(約30-74万円)の補助金が受けられる。

この金額は、米国の最大7500ドル(約75万円)とほぼ同じ。英国政府のGeoff Hoon運輸大臣は、「国内2600万台の車の0.1%がEVに変わるだけでも、エミッションの削減には大きな効果がある」と語っている。

英国政府は同時に、EVの充電ステーション整備に2000万ポンド(約30億円)の予算を確保。新プロジェクトとして200名以上のモニターを募り、EVの実証実験を開始するプランも公表した。

すでに英国政府は、英国内で低公害車の開発を行う自動車メーカーに対して、総額4億ポンド(約590億円)の支援策を決定ずみ。英国政府のPeter Mandelson産業大臣は、「英国自動車産業にCO2削減のリーダー的役割を期待している。我々はそのために全面的なサポートを行う」と発言している。

英国での自動車メーカー側の動きとしては、ダイムラーが『スマートフォーツーed』、トヨタが『プリウスプラグインハイブリッド』、 BMWグループが『MINI E』の実証実験を開始、もしくは計画。欧州全域で見れば、三菱は『i-MiEV』をベースにPSA(プジョーシトロエン)とEVを共同開発しており、日産ルノー連合も欧州企業とEV開発におけるパートナーシップ契約を締結している。

また、米国の新興EVメーカー、テスラ社は英国にディーラーを開設し、6月後半から『テスラロードスター』の販売を開始する。今回の新たなインセンティブ導入により、英国の低公害車普及に弾みがつきそうだ。


 

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