日産は16日、ドイツ・ニュルブルクリンクで行った『GT-R』のタイムアタックにおいて、7分27秒56という新記録をマークしたと発表した。
GT -Rにとってニュルでのタイムアタックは、2008年4月に続いて今回が2度目。GT-Rはデビュー以来、初の改良を2008年12月に受け、最高出力を 480psから485psへ5psアップ。同時に足回りの設定も変更した。今回のタイムアタックは、その改良の効果を確認するために行われた。
用意された車両は日本仕様で、オプションのダンロップ製「SPスポーツ600DSST」タイヤと、レイズ製アルミ鍛造ホイールを装着した状態で実施。ドライバーには前回と同じく、元F1ドライバーの鈴木利男氏が起用された。
テストを実施した15日はドライコンディション。しかし、ニュルブルクリンクの路面は、場所によっては砂や埃が積もり、決してタイムアタックには適した状態とはいえなかった。にもかかわらず、GT-Rは7分27秒56というベストラップをマーク。前回の7分29秒3を、1秒7上回った。
しかし、GT-Rのチャレンジは止まらない。GT-Rの開発責任者、水野和敏氏は「ニュルでのラップタイムのさらなる更新を目指す」と宣言。これは現在、ニュルの市販車最速ラップタイム記録を持つ、GMのシボレー『コルベットZR-1』への挑戦状と受け取れる。
コルベットZR-1のタイムは7分26秒4。日産は新グレードの『スペックV』でこのタイム更新を狙っている。2008年のポルシェとの一件で物議を醸した GT-Rのラップタイムだが、今回日産は複数のメディアを招待し、衆人環視の元で新記録を達成した。GT-Rは名実ともに、世界最高峰のスーパーカーとして認められたことになる。
ラベル: 2009年自動車ニュース