パッカードベルの新型ノートブックパソコン『EasyNote TR85』は、ピニンファリーナ・エクストラ社によるデザインが売り物だ。4月9日の発表以降、欧州各国で順次販売開始している。
光沢ブラックのボディにはパッカードベルの新ロゴが施され、15.6インチ・ワイド型液晶ディスプレイには画面枠とボディとの境界がないフラッシュ・サーフェスのデザインが採用されている。操作部周辺は艶消しブラック、キーボードとマルチジェスチャー・タッチパッドはシルバーで仕上げられている。
ウェブカメラにはプライバシー保護を強化するカーテンを装備。ドライブはDVD/CD書込・読取可能で、メモリ容量は最大500GBが可能だ。ドルビー・サウンドスピーカー、Wi-fiも備えている。標準搭載OSは Windows Vista Home Premium。
サイズは377×254×35mm(幅×奥行き×高さ)、重量3.1kgで、価格は標準仕様で699ユーロ(約9万2000円)から。
デザインを担当したピニンファリーナ・エクストラ社は伊ピニンファリーナ・グループのプロダクトデザイン部門。同社は、これまでもサムソン製LCDモニター、モトローラ製携帯電話など、数々のIT製品を手がけてきた。
いっぽうのパッカードベルは1926年の米国に起源を遡るパソコンブランド。 1996年に日本のNECの資本参加を受けて関係を密にするが、販売不振で両社の関係は失敗に終わった。その後、2007年にイーマシーンズ社(のちのゲートウェイ社)による買収が発表されたが、最終的にはそれ以前にイーマシーンズ社の買収を発表していた台湾パソコン大手エイサーによって2008年買収された。ただし、欧州ではオランダを本拠地にし、引き続きパッカードベルのブランドで販売を続けている。
なおその名称から、同業のヒューレット・パッカードと混同されたり、往年の米国自動車メーカー「パッカード」との関係を類推されることがあるが、いずれもまったく無関係である。
ラベル: 2009年自動車ニュース