◇オープンも、クーペも楽しめる デザインも、精度感もいい仕上がり
「CC」とはクーペ・カブリオレを意味する。プジョーは以前から、このボディー形式に力を注いできた。特に手軽な価格でオープンとクーペの2種の楽しみを手に入れられる206/207CCはヒット作になった。ちなみに206、207、307の3モデルを合わせたCCの世界累計販売台数は約70万台。なかなか立派な数字である。
そして307CCの後継である308CCがデビューしたのだが、ひと回りサイズが大きくなった代わりにルックスは洗練され、グンとスタイリッシュになった。
もちろん、大きくなったとはいえ、日本の路上で持てあますようなサイズではない。
それに、前述したようにスタイリッシュ度はグンと引き上げられているのだから、ルックスに高い優先順位をもつこの種のクルマとしての差し引きの答えは間違いなくプラスだと思う。
リトラクタブルのハードトップは2分割式で、開閉に要する時間は20秒ほど。大型のハードトップとしては十分に短い時間である。
プジョーの特徴である強く傾斜したフロントウインドーは、乗り降りするときに少し余計な身のこなしを要求するし、特にクローズドにした時の後席も快適とはいい難い。このあたりをカッコよさの代償として肯定的にとらえるか、否定的にとらえるかが308CCを買うか買わないかの決断を左右する大きなポイントになりそうだ。
1.6リットルの4気筒ターボエンジンはプジョーとBMWが共同開発したもので、MINIクーパーSと基本的に共通である。スムーズに気持ち良く回り、低回転域から十分なトルクも発生する。
構造上、重量は重いが、走りは活発だ。
出足もダイナミックだし、追い越し加速にも実用上の不満を感じさせられることはほとんどない。
ただし、ATがいまだ4速という点は当然物足りない。
このクラスでも6速、7速ATが拡大しつつある中、せめて5速くらいはほしい。
一般的な路面での乗り心地/乗り味はいい。ウエートの重さが、この点では大いにプラスに作用しているようだ。
ただし、強めの段差などでは、やや角の立ったショックや音を引き出す。
最近のプジョーは「デザイン品質」の引き上げに大きな力を注いでいるが、308CCも、むろん例外ではない。
エクステリア/インテリアともに、デザインも精度感もいい仕上がりだ。お洒落なツールとしての魅力度は高い。
ラベル: 2009年自動車ニュース
1 Comment:
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- みさき said...
2011年1月8日 0:12かっこ良いです