プジョーは8月17日、『3008』と新型車『RCZ』のハイブリッド仕様の概要を明らかにした。「ハイブリッド4」と呼ばれるシステムは、直噴2.0リットル直4ターボディーゼルにモーターを組み合わせたもので、トータル出力200ps。CO2排出量95 - 99g/kmという高い環境性能を誇る。
プジョーは2008年9月のパリモーターショーで、コンセプトカー『プロローグ…』を披露。『308』がベースの新型クロスオーバー、3008を示唆したコンセプトで、心臓部には高効率のディーゼルハイブリッドを搭載していた。
さらにPSA(プジョーシトロエン)は今年4月30日、プジョー『3008』とシトロエン『DS5』(現時点で未発表)に、ディーゼルハイブリッド車を設定し、2011年から生産すると発表。シトロエンの新高級ブランド、「DS」レンジのミドルクラス車にも、ハイブリッドを積極展開する意向を表明していた。
そして今回、ハイブリッド4を積む3008とRCZを初公開。そのシステムはフロントに直噴2.0リットル直4「HDi FAP」ターボディーゼルエンジン(163ps、30.6kgm)を置き、リアアクスルにモーター(37ps、20.4kgm)を内蔵。エンジンが前輪、モーターが後輪を駆動する4WD方式だ。2次電池は三洋製のニッケル水素バッテリーで、トランク床下に置かれる。
トランスミッションは6速2ペダルMTで、アイドリングストップ機構を組み込むことにより、燃費やCO2排出量は、ベースのHDiエンジン比で最大約 35%削減。CO2排出量は3008で99g/km、RCZでは95g/kmを実現した。元祖ハイブリッド、新型トヨタ『プリウス』の89g/kmにはかなわないが、トップレベルの環境性能をマークする。
2台のハイブリッド4は、9月15日に開幕するフランクフルトモーターショーで正式発表。3008ハイブリッド4は2011年初頭に市販、RCZハイブリッド4の発売時期は未定である。国によってはディーゼル比率が6割を超える欧州では、ガソリンハイブリッドよりもディーゼルハイブリッドに勝算がありそうだ。
ラベル: 2009年自動車ニュース